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田中謙次の宅建試験ブログ

宅建試験の受験に役立つ情報を提供します。

処罰すべきは行為なのか人なのか?

雑談

ちょっと休憩。。

いま、講義が終わりました~。これから、明日の営業で使う企画書の再考します。

営業から企画書を作り直してくれ~と言われたので、商品のことを一番よく知っている私が手直し・・・中小企業の社長ってこんなんですよ~♪


さて、会社のほうの仕事はたまーにある程度なら話していますが、私のもうひとつの仕事である、公益法人の理事の仕事は、なかなか話せることが少ない仕事・・・。

どんなことをやっているかというと、今は、少年院や少年刑務所を退院・出所した元少年たちなどを預かって、通信制の大学を卒業させ、資格を取らせ、社会人となるためのキャリア研修なんかを行って、卒業して就職してもらうという仕事。

言葉で書けばそれだけですが、これがとてもとても難儀で意義のある仕事だったりする。

※ ただ、現在は、この活動はかなーり大変なので、ある団体の紹介・知人の弁護士の紹介でだけ入学を認めています。そのかわり個別指導。。。

 

先週から、入門講座として、「刑法」を教えだしました。今日も刑法を教えました。

実は、私の専門は、刑事法なので、刑法・刑事訴訟法・刑事政策はかなり深く研究している分野です。

 

ただ、実際に犯罪を行って服役した方に、刑法を教える瞬間はかなりのプレッシャーとなります。

言葉を選ぶのはもちろんですが、それを選んでいるとさとられると、いっきに生徒との信頼関係が揺らぎかねない。


できるかぎり、客観的に、学問的に、感情論にならずに、教えるのではなく生徒自身に考えさせるように、答えを出させるように誘導して指導して勉強させる。

たんに、テキストや判例集にあることを終えるだけなら、普通に大学で教授したり、予備校の講師がやっているけど、テキストや判例に書かれていることをすべて疑ってかかり、具体的な事案と法律の条文から考えさせ、最後にテキストにかかれいてるような結果に持って行かせるという手法で教えるのは、かなりの知識量と技術が必要です。

 


Q. 犯罪を行った人間を処罰する理由は?

 

 

Q. わざと人を殺すと死刑か無期懲役か5年以上の懲役刑。それに対して不注意で人を死なせた場合は罰金刑。なぜ、わざと殺したほうが重く処罰されるのか?

 


Q. 国の予算が足りないので、税金のかかる懲役という刑罰に代わる刑罰を考えるとすれば何がよいか?

 

 

この3つを考えさせました。

この質問は、刑法を理解する上で欠かせない「責任主義」について深く考えるためのテーゼです。

ここから、新派刑法学と旧派刑法学の対立、客観主義・主観主義の対立、応報刑主義と教育刑主義の対立などに行き着き、最後は社会契約論がその根底にあることにたどり着くところで講義が終了します。

 

今個別に教えている生徒は、よく勉強してきて、すごーく深く考えるとても優秀な方です。

法律学を深く研究していく中で、被害者の苦しみ、その被害者を取り巻く地域社会の歪みを修復するためにかかる金銭と時間の莫大なコストを知ることになり、自分の犯した行為の重大性をひとつひとつ噛み締めることになるのだろうな。。。

 


前に、東京都のシンポジウムにパネラーとして呼ばれたことがありました。
私の教え子で、更生した生徒も一緒に参加さて、どのようにしたら更生できるのかを考えるシンポジウムでした。

300人以上の方がこられて、私たちの話に耳を傾けてくれました。パネラーはわたくし以外にも2人の方がきていました。ひとりは、設立当初からお付き合いのあるNPO法人の理事と、もうひとりはボランティアで出所した少年たちを家で預かるご年配の女性。

 

それぞれの参加者が面倒をみる元非行少年たちが、パネラーや一般の参加者(といってもほとんどが保護司と議員・弁護士・市区町村の職員ばかり)からの質問に答える時間があり、一番盛り上がる場面でした。


「もう犯罪をしないと思う理由はなんですか?」


という問いに、

 


被害者

 

のことを語ったのは、私の生徒だけでした。

他の方は、親に迷惑かけられないとか、少年院の先生を裏切れないとか、刑務所に戻って辛い思いをしたくないとか、、、

いわゆる手前味噌な理由がほとんど。。。

 


正直、悲しくなったね。。。

 

 

犯罪がどれだけ被害者を苦しめ、その親族・遺族を苦しめるのか。

そして、被害はそれだけでなく、地域社会全体を不安に陥れ、それまで自由に歩けた公園は歩けなくなり、集団登校しなければならなくなり、窃盗されないように自転車も自動車も二重にも三重にも施錠が必要となり、家の鍵を開けておけなくなり、道行く他人を信じることができなくなり、個人情報は人に明かせなくなり、、、、それを修復するための費用は国家予算を投じなければならなくなります。

そもそも、刑務所や少年院にかかる莫大な諸経費はすべて税金でまかなわれているので、それだけでも十分社会悪である。

 

自分の愚かな行為で、被害者と社会に与えた苦しみと影響をしっかり、個人で受け入れて、真の意味で謝罪して、後の人生でしっかりと被害者と社会に報いなければ、国民として生きる資格がないという刑法の厳しい理論を、重大犯罪を行った方に教えるのは、

今でも、正直、怖い・・・

自分の教えていることが果たして善なのか悪なのか・・・社会に有益なのか無益なのかさらには悪影響なのか・・・・


犯罪なんかやったやつは、肉体労働でもさせるか、アウトローな世界で生きさせればいいんだという意見も耳にする。実際、日本の刑務所では、アメリカのように大学卒業資格は取らせてくれない。そういった発想があるからだ。


もし、自分の教え子を更生させることができず、心に悪魔を棲ませながら、弁護士や検事になってしまったら、、、、

と考えると、怖くて怖くて震えて来る時がある・・・


法律はとても便利な道具だけど、使い方を誤ると人を殺す武器になる。。。

生徒にその道具であり武器になるものを与える職業が私の仕事・・・

 

将来、生徒が武器として使用したら、俺のやってきたことはすべて無になるな・・・

 

とたまには不安を日記にしてみたりして。。。

 

やばい、そろそろ企画書作らなきゃ!!!

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