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田中謙次の宅建試験ブログ

宅建試験の受験に役立つ情報を提供します。

免許が必要な宅地建物取引業とは?

不動産取引は誰でもできるの?

できるものと、できないものがあります。

衣食住は生活をして行く基礎といわれています。不動産取引が扱うのはその中の「住」に関わるものであり、人間が健康で文化的な生活を営む上で不可欠な要素といえます。第二次大戦直後のわが国はその戦禍により未曾有の住宅不足に直面し、後の経済復興が宅地建物の需要を拡大させ、その取引が急増しました。不動産取引には相当な知識・経験・資力・信用等が伴わなければ行うことができません。しかし、何らの規制もなかった当時においては、契約自由の原則の傘の下、逼迫した住宅事情につけこんで不当な行為を行う業者も少なからずいました。そこで、昭和27年に宅地建物取引業法が制定され、宅地建物の取引に関する規制が生まれました。

 

宅地建物取引業をするには誰の免許が必要?

宅地建物取引業を営もうとする場合は免許を受けなければなりません。2つ以上の都道府県の区域内に事務所を置く場合は国土交通大臣、1つの都道府県の区域内にのみ事務所を置く場合はその区域における都道府県知事の免許となります。なお、免許の有効期間は大臣免許も知事免許も5年です。

 

事務所とは?

事務所とは、①本店または支店、②契約を締結する権限がある責任者がいる継続的に業務を行うことができる施設を有する場所をいいます。ちなみに、宅地建物取引業を営まない支店は事務所とは認められません。

 

事務所ごとに備える5つのものとは?

事務所には、①標識を掲示して、②報酬額を掲示して、③帳簿を備え置き(PCデータでも可)、④従業者名簿を備え置き、⑤成年者である専任の宅地建物取引士を配置しければなりません。


免許が必要な宅地建物取引業とは?


宅地建物取引業を営もうとする場合に免許が必要ですが、そもそも宅地建物取引業とはどういった行為を指すのでしょうか。宅建業法2条には、宅地もしくは建物(建物の一部を含む。)の売買もしくは交換または宅地もしくは建物の売買、交換もしくは貸借の代理もしくは媒介をする行為で業として行なうものというと定めています。簡単に言えば、他人同士が行う宅地や建物の「売買」「交換」「貸借」を「代理」か「媒介」という方法でお手伝いすることと、自社物件の宅地や建物を「売買」「交換」することを宅地建物取引業といいます。宅建試験ではこれに当てはまらない取引がよく問われます。すなわち、「自社物件を貸借すること」と「転貸すること」などは免許が必要な宅地建物取引業ではない点が重要です。


今日のポイント

宅建業は国民の生活に関わる重要なものなので免許が必要なこと。そして、免許を受けるには事務所ごとに専任の取引主任者を設置しなければならないこと。ただ、自社物件の賃貸や転貸は宅建業にあたらないこと。

 

(過去問にチャレンジ!)

 

【問 題】 宅地建物取引業の免許(以下この問において「免許」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。(平成23年度 問26)

1 宅地建物取引業を営もうとする者は、同一県内に2以上の事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあっては、国土交通大臣の免許を受けなければならない。

2 Aが、B社が甲県に所有する1棟のマンション(20戸)を、貸主として不特定多数の者に反復継続して転貸する場合、Aは甲県知事の免許を受けなければならない。
3 C社が乙県にのみ事務所を設置し、Dが丙県に所有する1棟のマンション(10戸)について、不特定多数の者に反復継続して貸借の代理を行う場合、C社は乙県知事の免許を受けなければならない。
4 宅地建物取引業を営もうとする者が、国土交通大臣又は都道府県知事から免許を受けた場合、その有効期間は、国土交通大臣から免許を受けたときは5年、都道府県知事から免許を受けたときは3年である。

 

解答:3

1× 宅建業を営もうとする者は、1つの都道府県の区域内にのみ事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあってはその事務所の所在地を管轄する都道府県知事の免許を受けなければなりません。事務所の数が複数でも、それが同一の都道府県内に設置されているならば、国土交通大臣ではなく都道府県知事の免許を受けなければなりません。


2× 他人の所有する建物を、その所有者から借り上げ、その建物を自ら貸主として不特定多数の者に反復継続して転貸することは宅建業にあたりません。したがって、Aは免許を受ける必要がありません。


3○ どの行政庁の免許を受けるかは、事務所の設置場所で決まり、宅建業を行う場所に影響を受けません。したがって、Cが丙県で宅建業(貸借の代理)を行う場合でも、乙県にのみ事務所を設置している以上、乙県知事の免許を受けなければなりません。


4× 免許の有効期間は、免許をする行政庁が国土交通大臣であっても、都道府県知事であっても5年です。都道府県知事免許だからといって3年という規定はありません。 

 

この記事は2014年4月18日の「全国賃貸住宅新聞」に掲載したものです。

※ 法改正により、取引主任者を取引士に名称変更しております。

 

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