田中謙次の宅建試験ブログ

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2016宅建士試験の問題に問題あり?

平成28年度(2016年度)の宅地建物取引士資格試験が昨日実施されました。

例年よりも簡単な内容だったため、合格ラインを35点以上とする予備校等も多い。もしかしたら、これよりもさらに合格ラインがアップする可能性が見えてきました!

 

問28と問29の2問は、おそらく、明らかに出題ミスと思われます。

 

まずは問28から見てみましょう。

 

【問 28】 宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBとの間でマンション(代金 4,000 万円)の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反するものの組合せはどれか。
ア Aは、 建築工事完了前のマンションの売買契約を締結する際に、Bから手付金 200 万円を受領し、さらに建築工事中に200万円を中間金として受領した後、当該手付金と中間金について法第41条に定める保全措置を講じた。
イ Aは、建築工事完了後のマンションの売買契約を締結する際に、法第41条の2に定める保全措置を請じることなくBから手付金 400 万円を受領した。
ウ Aは、建築工事完了前のマンションの売買契約を締結する際に、Bから手付金 500 万円を受領したが、Bに当該手付金 500 万円を依還して、契約を 方的に解除した。
エ Aは、建築工事完了後のマンションの売買契約を締結する際に、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の予定額を1,000 万円とする特約を定めた。

1 ア、ウ
2 イ、ウ
3 ア、イ、エ
4 ア、ウ、エ

 

この問題は、アとウとエが違反すると判断できます。

アは保全措置を講じたのが受領後である点で宅建業法違反となります。

ウは自ら売主として手付金を受領した場合は解約手付となるので、民法にあるように買主が履行に着手する前に倍額を償還して契約を解除できるだけであり、預かった手付金と同額の500万円を償還して一方的に解除することは宅建業法に違反します。

エは損害賠償の予定額が代金の20%である800万円を超えているので宅建業法に違反します。

 

問題は、問題文の方です。すなわち、「宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反するものの組合せはどれか」という設問であることです。

 

これはどう読んでも、選択肢1も選択肢4も正解となってしまいます。これは明らかに出題ミスですね。

 

次に問29を見てみましょう。

 

【問 29】 宅地建物取引業者Aの業務に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反するものの組合せはどれか。
ア Aは、マンションを分譲するに際して案内所を設置したが、売買契約の締結をせず、かつ、契約の申込みの受付も行わない案内所であったので、当該案内所に法第50条第1項に規定する標識を掲示しなかった。
イ Aは、建物の売買の媒介に際し、買主に対して手付の貸付けを行う旨を告げて契約の締結を勧誘したが、売買は成立しなかった。
ウ Aは、法第49条の規定によりその事務所ごとに備えるべきこととされている業務に関する帳緋について、取引関係者から閲覧の請求を受けたが、閲覧に供さなかった。
エ Aは、自ら売主となるマンションの割賦販売の契約について、宅地建物取引業者でない買主から賦払金が支払期日までに支払われなかったので、直ちに賦払金の支払の遅延を理由として契約を解除した。
1 ア、イ
2 ア、ウ
3 ア、イ、エ
4 イ、ウ、エ

 

この問題は、アとイとエが違反します。

アはたとえ契約行為等を行わない案内所であっても標識は掲示する義務があるので宅建業法に違反します。

イは手付の貸付けは手付に対する信用の供与の罪に該当し、これは誘引行為により犯罪が成立するので、売買契約が成立しなかった場合も宅建業法に違反します。

エは自ら売主で買主が宅建業者以外であって割賦販売の場合、たとえ賦払金が支払期日までに支払われなかったときであっても、直ちに解除はできず、30日以上の相当期間を定めて書面で催告した上でなければ解除できないので宅建業法に違反します。

 

この問題も問題文の方に問題があります。すなわち、「宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に違反するものの組合せはどれか」という設問であることです。

 

これもどう読んでも、選択肢1も選択肢3も正解となってしまいます。これは明らかに出題ミスですね。

 

 ただ、問28も問29も、その内容から、問28では1を、問29でも1を正解とした人は非常に少ないと思われます。したがって、たとえ、正解が2つとなった場合でも、合格ラインにはあまり影響しないものと思われます。

 

 

 

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